微生物とハイテク

レアメタルと微生物に関して聞きました。
どんな関係が???

レアメタルはハイテクには欠かせない。
いま、中国などで需要が増えていて、ますますレアに。

でもね、じつは、日本にはたくさんのレアメタルが埋蔵されているんですよ~。

廃棄物の中にね。

「都市鉱山」なんて呼ばれているとか。
ここからレアメタルを回収できれば、日本は資源大国になるのも夢じゃない?

たとえば、普通の鉱石から金を取ると、1トンあたり10gほど。
都市鉱山からだとその30倍もの金がとれるそうです。
一度、製品として使ったものですからね。でも、ちゃんと分けて取り出さないといけない。

なんと、その抽出に微生物を使おうという研究が進んでいるというのでびっくり。
濃度の薄いレアメタルを安価に取り出すことができないかということです。

どこの川にでもいるある微生物(カビの一種)は
マンガンを付着し酸化させることがわかりました。

そしてこの微生物が作った酸化マンガンは
ニッケル、コバルト、タングステン、バナジウムなどの
レアメタルを吸着することがわかりました。

どうやらこの微生物が作った酸化マンガンは穴ぼこだらけ。
そこにレアメタルが吸着しやすいということのようです。
この微生物を使えば、濃度の薄いレアメタルを回収するのに
応用できるかもしれないと研究が続けられています。

またホヤの仲間にバナジウムというレアメタルを
身体に取り込む生物がいることがわかりました。
その名もバナジウムホヤ。。。。

バナジウムを溜め込む特別な細胞が血液の中にあるとか。
細胞に取り込まれたバナジウムの濃度はなんと海水の1000万倍。

バナジウム結合タンパク質という、
バナジウムをつかまえるタンパク質の手をいっぱいつけた細胞を作っているのです。

レアメタルをより有効なもの加工してくれる微生物も見つかりました。
パラジウムを体内に取り込む能力を持っているのはシネワラ・アルゲと呼ばれる細菌。

パラジウムは排気ガスを綺麗にする触媒として
自動車などのマフラーに使われています。

でも、触媒にするには、ナノメートルレベルの
非常に非常に細かい粒子にしなければなりません。
細菌が取り込んだパラジウムは非常に細かい粒子として体内に取り込まれています。
そのサイズは10ナノメートル。
この大きさなら、触媒として使える・・。

実際に、立派に触媒としての機能を果たすことが確認されました。

レアメタルを集めるだけでなく、集めたレアメタルをナノサイズの粒子に加工してくれる!

常温でナノサイズの粒子が作れるのなら、
省エネで化学薬品を使わない環境にやさしい方法で
排気ガスをキレイにする触媒が作れるというわけです。
この細菌の機能は窒素酸化物の除去にも使える可能性があるといいます。

こう考えると、環境の中で、いろいろな場面で
まだ人の知らないところで、微生物たちは活躍しているに違いありません。

おいしいお米も田んぼの微生物たちの力が関係ありそうです。
なぜならば、微生物がたくさんいる田んぼには
もっと大きなサイズの生きものたちもたくさんいて
稲がイキイキしているから。

栄養いっぱいの元気な農作物は微生物と密接な関係にあることは
最近分かってきたことで、農業に微生物の力をもっと借りようとするのが
有機農業だったりするわけですが、
農業だけでなく、工業でも活躍が注目されているのです。
すごい可能性ですね。