農薬はどこに消える??

田んぼや畑に撒かれた農薬は、どこに行くのでしょう?

まず、半減期が1年以内であることが、農薬を登録するときの条件です。
1年以上にわたって、強い効果がそのまま続くようなものは使えません。

農薬を散布すると、数時間から数日で飛び散ったり、蒸発したりしてかなりのものが大気中に消えていきます。拡散するのです。

それから、水の中へ流れ出したり、土の表面で光に当たって分解されます。

土にしみこんだり、土の粒にくっついたりもします。

土の中にしみこんだ分は、土に微生物たちが多く住んでいるところでは、
どんどん分解されていきます。
(土自体を消毒して、微生物たちがいなくなっていると、分解は進みません)

農薬を分解してくれる菌や藻がいますが、現在では少なくとも60種類以上のものが確認されています。

こうして、農薬は流れていったり分解されたりして、田畑からは消えていきます。
しかし、自然の浄化作用の能力を超えた量が使われたり
微生物たちが活発に動いてくれなかったりすると
どんどんいろいろなところにたまっていきます。

土の中。地下水。
結果的に川も、湖も海も汚れていきます。

昔に比べて、農薬そのものも減ってきていますし
早く分解されるものや、生き物に害の少ないものの開発もされています。

それでも、使わないでいいのなら、使わないほうがいいですね。

使う場合にも、そのメカニズムや影響に対し、
想像力を働かせて、全体の生き物たちのバランスの中で
使っていけないものだろうか。。。

そう思います。

バランスが崩れると

抗菌グッズがたくさん出ていて、いかにも生活は衛生的になっているように見えますが、どう思いますか?

実はそこに落とし穴があります。

「菌がいないこと=清潔」というのは、
例えば、医学的なこと。
手術をする現場などでは、こういう清潔さが必要ですね。

しかし、自然界からすれば、これはとても不自然なこと。

農作物などに病気や害虫が発生すると、ついつい薬で殺しにかかります。
そのほうが手っ取り早いからです。
そして効果も目に見えて、誰にでもわかりやすいからです。

病気や害虫によって、作物に被害が出て、収穫量が落ちたり、味が悪くなったり
見た目が悪くなって商品価値が落ちたりするのは、
農家にとっては非常にデメリットなことですから。

しかし、そろそろ、地球全体のバランスを見る、大きな視野が必要です。
もちろん、すべて一度に転換できるわけではないので
なんでもかんでも、無農薬、オーガニックがよい!!とヒステリックに叫ぶつもりはありません。
極端にはしると、それはそれでまたバランスを崩すからです。

さて、清潔志向の強い私たち。
ひとたび薬などを使って菌たちを殺すと、一瞬、菌がいなくなって清潔になったように見えます。

しかし、100%の菌を、完璧に駆除することは不可能に近い。。
すると、わずかでも生き残った菌は、まわりに誰もいなくなっているので
爆発的に増えてきます。
しかも、こういうときに生き残っている菌というのは
悪さをすることも少なくない。。。

たくさんの種類がいれば、
極端にひとつのものが増えることはないんですが
通常は押さえこまれていた菌が増えるんですね。
するとまた、薬を使わなくてはならなくなる。
悪循環です。

たくさんの種類の菌がいること。
動物でも植物でも、たくさんの種類がいること。
これが実はミソなんです。
バランスの中で、病原菌も押さえ込まれているということ、
それを忘れてはいけませんね。

そのことが本来の自然のバランスであるわけです。

生き物調査だよ~

ごはん=お米を作る環境はよい状態であってほしい!

エコひいきの食べ物作りなんで、なんてったってよい環境でできたお米を
付加価値の高いものと考えます。

今回、長野県で生き物調査をしました。


長野

こんなよい所。

こんなよい環境なのに、農薬を使ってお米をつくるのはどんなもんか??と
疑問を持たれた農家さんが、6月に水田環境鑑定士セミナーを受講して、資格を取得されました。

その方の田んぼに、どんな生き物たちがいるか、調べにいったのです。

生き物は季節によっても出てくるものが違うので、1度だけの調査ではそれほどたくさん見られないこともあるのですが
今回は20種類以上見られました。
ほかの季節のものも合わせると結局50種類を超えそうです。

これは環境特Aクラスでしょう。

生き物たちがたくさん住める田んぼでとれるお米。
安心ですね。


ガムシ

おいしいお米を作ろうと思ったら、稲の育つ環境が大事ですよね。

そこで稲の育つ環境=田んぼに注目するワケです。

三重県の伊賀にある田んぼで、生き物調査をしてきました。

農薬も除草剤も使わずにいるので、雑草はいっぱい。。。
もっと手で草取りをしなくてはいけないかも知れません。

田んぼの真ん中にはハゲができていました。
鹿に食べられたんだそうです。

このあたり、自然と農業という技術をどう両立させるのか、
難しいところですね。

さて、生き物たちはいっぱいいました。虫や貝や魚たち。
これも、田んぼが安全である証拠。

大きなガムシがいました。
4センチくらいありました。
水槽に入れていたら、魚を食べ始めました。

ぐっと抱え込んで
上から見ると、金属の塊みたい。。真っ黒です。
力強いですね。虫って。
胴体にそって細く毛が生えているのが見えるでしょうか。
この毛に空気をためているので、腹側から見ると銀色に光ります。

人間なんて、虫に比べたら貧弱に見えてしまいます。
もし虫たちがこんなに小さくなくて
私たちと同じ大きさだったら。。。まるで装甲車です。

こういう生き物たちと一緒に暮らしているんですよね。私たち。
そして、生き物たちがいる田んぼからお米が採れるのです。

ガムシ


SEED

幻のエコ漫画 「SEED」を知ってますか?
オンデマンド出版で復刻されています。

漫画「SEED(シード)」は1996年に漫画雑誌「ビジネスジャンプ」で連載が始まった漫画で、環境問題に関心がある読者の熱狂的な支持を受けました。

絶版状態になっていたのですが、環境に優しい「オンデマンド出版」で復刻されたんです。

著名アーティストにも影響を与えたというSEEDは、
大規模開発に頼った途上国支援に疑問を投げかけ、現地の食糧増産や自然保護への地道な支援を描いた作品です。

小泉今日子さんは雑誌のインタビューなどで「SEEDがきっかけで環境問題に目覚めた」などと答えていて、環境問題を考えるバイブルともいわれているそうです。

SEEDは、アジアやアフリカで政府開発援助(ODA)などによる開発に携わる農業コンサルティング会社の男性の姿を通じて、自然保護や農業のあり方に鋭く迫った物語。

原作は04年に病気で亡くなったラデック・鯨井さん。
絵は動物漫画などで有名な本庄敬さん。
出版元の集英社によると、SEEDは全10巻で計24万部程度を販売しました。
その後販売部数が伸びずに増刷を見送り、ずっと入手困難となっていました。「なぜ増刷しないのか」といった問い合わせが来ていたということです。

今だからこそ、もう一度読みたい漫画ですね。

オンデマンド出版の大手の「コンテンツワークス」が生産します。

注文を受けて1冊から印刷するので在庫はありません。
売れ残りを廃棄する必要もないことから、資源を無駄にしないというのもいいですね。

注文は電話(03・5227・3001)か
コミックパークで受けつけています。
1冊945円。別途送料が必要となります。

キレイな田んぼは

キレイな田んぼと言われたら、あなただったら
どんな田んぼを思い浮かべますか?

水が透明で
稲が青々して
雑草もなく。。。

じゃあ、
水が泥水のように濁って
藻がいっぱいで
稲以外にも草もいろいろ生えていて
ヒルとか蛇とか、ちょっと気持ち悪い??ものもいて。

そんな田んぼは?
キタナイ?

どちらが健康的で元気な田んぼか
考えてみよう。

田んぼを元気にする



おなかをキレイに!

健康のためには、おなかをキレイにしよう!ってよく聞きますよね。

腸がきれいだと、体もきれい。
肌もきれいになるし、元気になる。

それから、体はかなりの部分が水でできているので
飲み水も大事、最近は各種ミネラルウオーターも売られていて
飲み水に気をつけている人も大勢いますね。


腸がキレイであること。
よい水を飲むこと。

健康を考える上では、大事な考え方になってきました。

食べ物づくりの場面でも、似たことが分かってきました。

腸がキレイってことは、体にとって
腸内細菌のバランスがよく、いい働きをしていること。
これ、作物にとっての土に似ています。

土がキレイだとよい作物が育つ。
キレイな土とは、微生物たちがバランスよく
よい働きをしてくれる土。

(でもホントは今、腐敗土壌とよばれる、よくない土が多いそうです)
(人の体内でも、腸が汚れている人が多いそうです)

そして、よい水はどちらにも大事。

よい食べ物づくりのために考えていて見えてくるのは
私たちの体の中で起こっている、健康のために有効なしくみとの共通点です。

水・土をきれいにしよう:
健康を考えよう

本当にあった話

ある農家さんのお話。

ある年、田んぼにイナゴが大発生しました。

イナゴは稲の葉っぱを食べてしまいます。

稲は、葉っぱの力で光合成をして、栄養をたくわえ
それがお米になるんです。

さて。
その葉っぱが食べられてしまうのですから、
イナゴの大発生に農家さんはとても心配したそうです。

なにしろ、1本の稲に15匹とか
そんなにたくさんついてしまったのですから。

でも、そこは有機の田んぼ。。
薬を使ったほうがいいのか、どうするか
悩んだそうです。

しかし、薬も撒かずにいると
しばらくたった頃、
鳥たちがたくさんやってきました。

鳥たちは田んぼに降りると
イナゴたちをどんどん食べていきます。

鳥の群れが去ったあとはイナゴが半減。
鳥たちはその後も何度も飛来、
イナゴたちはほとんど食べられてしまいました。

稲は、あまり葉っぱが多くなると
そちらに栄養が取られることがあるので、
葉っぱも全体とのバランスが大事だそうです。

その農家さんの地域では、実はちょっと葉っぱが大きくなりすぎる傾向があったのでした。

イナゴに食べられたのに、結果として、
葉っぱと全体のバランスがよくなったのか

お米はとってもよくできたとさ。

ホントの話。

初めてまじまじと。。

外へ出たら、絶対やりたいこと。

生き物たちを観察しよう!

政府も「生物多様性戦略」を推進しているし。

初めてまじまじと見ました。

コオイムシ

子供のとき、理科の教科書なんかで
写真だけはよく見ていて、背中に卵をしょったオスのコオイムシの姿は印象的でした。

でも、これがコオイムシ!とは知らずにン十年。
やっとまじまじ見るチャンスが。
かわいい~。

コオイムシ

地球レベルのシステム

農業というと、食べ物をつくること。

しかも土と水と太陽と人とが協調して働かなくては
よい作物はできませんね。

しかしここへきて
いままで使い続けてきた農薬や化学肥料の害が明らかになってきました。

な~んて言うと、ユウウツになりますか??

でも、ユウウツになんてなってるヒマがないほど
環境問題は深刻です。
食料問題も深刻です。

これまでのやり方を打ち破って?地球規模で
エコなシステムを考えないと!

そこで近年注目されているのが

微生物。

新しい技術、新しいシステムを求めるには
新しい分野へ踏み出す必要があるでしょう。

私たちの命は、微生物に支えられているといってもいいほど
地球にとってじつは微生物たちの役割が大きいことが
判ってきましたよ!

これからのこの分野に期待!

微生物が田畑を救う。

糖尿病状態

家庭菜園とかガーデニングとか
農家でなくても植物を育てている人もいますよね。

植物を育てるには肥料をあげます。
とくに、食べ物として育てる場合には
十分に栄養をあげたいと思いますね。

ここで問題!

たくさんあげた肥料、ホントに植物が吸収して使ってる??

吸収しきれなくて土の中にたまりっぱなしになってない??

日本の田畑の多くでは、こういう問題が進行していたんですね。

養分たっぷりなのに使えていない。

何かに似てません?

そう、糖尿病。

要は、たんとある養分を作物がしっかりと吸ってくれればよいのです。
しかし吸えない。

それにはいろんな原因があるのですが
薬を使ったりして土の微生物たちが少なくなっていると
養分の橋渡しがうまくいきません。

肥料をやっても作物が元気にならないからまたやる。
それではイカンのです。

養分の橋渡しがうまくいって
循環が整ってくると、必要な肥料はだんだん少なくなっていきます。
お得!!
肥料代節約!(これ大事)

効率よく養分がまわる、土と微生物と植物の共同作業。

こうなると、それほど肥料をあげなくても
植物も元気になるので、病気にもなりにくい、
おいしい作物がとれます。

作物の元気は微生物と関係あり!

田んぼが腐る?

食べ物を作るのは命をささえるものを作ること。

農薬や化学肥料を減らして環境にも人にも優しい作物を作ろうとする農家さんが増えていますね。

それまで使ってきた薬を一切やめて、草取りの労働を覚悟して
肥料もワラなどの自然のものにして。。。

しかし、それまで薬を使ってきた田んぼで急に薬をやめて
ワラなどの有機質肥料を入れると、たいへんなことが起きることがあります。

田んぼが腐るといってもいい現象。。。

まだ土の中に豊かな微生物層ができてないと、有機質の肥料が分解しきれません。
結果として有毒ガスがでて、田んぼがどぶのようになってしまいます。

しかし、ここが勝負。
微生物が増えてくるとそれは解消していきます。

微生物の種類が増え、数が増え、バランスがよくなると
肥料の分解も吸収もよくなって
効率がよくなるから、驚きます。

まるで人の腸の中と同じ。

私たちの健康を考えるとき、腸の中の健康が大事だと分かってきました。
そこは微生物たちがたくさんすんでいるところ。

田んぼも畑も土の中には微生物。
なんか、急に親しみを感じてしまったりして。。。

微生物と作物

農薬を消して

田んぼや畑の土に長年使ってきた農薬がたまっていること、
大きな問題ですよ。

農薬が生き物たちを殺しています。

すでに撒いてしまったものを回収することもできません。

しかし、絶望するには早い!

農薬を食べて分解してしまう、強い味方がちゃんといるんです。この地球上には。

農薬分解微生物たち。
微生物たちも生き物なので、土の消毒などしてしまうと死んでしまいます。
だから、消毒をした土では、農薬の分解されるスピードは落ちてしまいます。

有機栽培などの田んぼでは、微生物がたくさん生きて活発に動いているので
過去に使った農薬も早く分解されていく、ということです。

農薬分解微生物として50種類以上がいて、土をきれいにしています。
他の生き物にとっては猛毒のものでも
食べてしまう能力をもったものがいるんですね。

田んぼに微生物!

小さなヤツラの大きな力

ちいさなちいさなちいさなちいさな。。。。(笑)

ちいさな生き物、それもミクロン単位の小さな生き物たちが
田んぼにはわ~~~~~んさか住んでいます。

45億年まえ、地球が生まれました。
(小さな生き物の話だけど、規模はでかい)

それから数億年がたった40億年まえごろ
(見てきたわけじゃないが。。。)
原始生命体が生まれた、といわれてます。

その最初の段階で、生まれてきた小さな生き物。
微生物たち。

1グラムで何億匹という単位です。

それが、おいしいお米づくりに大きな影響があるんです。

田んぼの土や水にも、稲の根にも
たくさん微生物が住んでいて

土と根のやりとりを助け、栄養のやりとりをしてることがわかってきています。

田んぼは目に見えない命があふれかえっている場所でもあるんです。

そこに薬を使ってしまうと
その小さな生き物たちがごっそり死んでしまいます。
人の目には見えないけれど、大事な循環や働きが
切られてしまうんです。

微生物って、大事な地球の仲間です。

たとえば:
光合成細菌
微生物と土のこと

食べ物づくりの土台

どんなおいしい食べ物も
それが育つ土台がなかったら、私たちの口には入りませんよね。。

そんなこと判ってるって。

最近は安全な食べ物、トレーサビリティーのしっかりしたものを求める人も多くなり、情報も増えてきました。

このことを支える大きな柱になっているものを知ってますか?

それは「生物多様性戦略」

生産の効率がよくなることだけを追い求めた今までの農業。
収穫の量は多くなって、それで恩恵を受けた時代もたしかにありました。
しかし、そのことで土が疲れてしまった。
農業が土や環境を滅ぼしているなんて、悲しすぎませんか?

疲れた土や水からは
さらなる薬に頼らなければ育たないような作物しかとれなくなって
結局は自然のサイクルそのものが破壊されてしまいます。

持続不可能な農業。

しかし、政府は「生物多様性戦略」として、多くの生き物たちが一緒に暮らしていかれるような田んぼや畑、森、川、海を取り戻す政策を掲げています。
そして農水省も独自の案をまとめて、生き物たちと一緒に作物を育てる方向へと動いています。

持続可能ということを考えないと
私たち自身が滅んでしまう。
やっと判ってきましたよね。

都市に暮らす人たちも、省エネを心がけたり、農薬の少ない作物を買ったり、努力している人たちも多いですよね。
生き物たちのことを知ろう!とする気持ちも大事です。
もっとみんなで、生き物たちと一緒に暮らす環境についても学んでいきませんか?
私たちの快適な暮らしのために。