思いちがいもムダのうち

涼しくなってきたので、コーヒー、紅茶、ハーブティー、日本茶など温かい飲み物が
いっそうおいしくなってきましたね。
お茶を飲むためにお湯を沸かすたびに、若い頃の勘違いを思い出します。

地元の短大を出て、東京の会社に就職して初めてのひとり暮らしをしていた頃のことです。
ひとり暮らしで不便しないようにと、母が持たせてくれた電気湯沸しポットを使用していました。

親と言うのは、子どもにはなんでもたくさん与えようとするものなのですね。
ひとり暮らしだというのに、2.2リットルサイズの湯沸しポットを買ってくれました。
そんなに大容量のポットでひとり分のお茶を沸かすという、ムダな使いかたをしていました。

しかも、当時の私ときたら、ものすごい思い違いをしていたので、かなりのお水と電気を
ムダにしていたのではないかと思います。

電気湯沸しポットの内側にある「ココマデ」という印を「必ずココマデ入れる」と
解釈していたのです。
そう、たった一杯のお茶を飲むために、2.2リットルもお湯を沸かしていました…。
おばかですね~。

2.2リットルを沸かすわけですから、時間もそれなりにかかります。
結局、電気湯沸しポットは使わなくなり、雪平鍋ややかんでお湯を沸かすようになりました。
そんな日々を過ごし、数年の月日が流れていったのでした。

ある日突然、会社のポットにお水をためているときに「ココマデしか入れてはいけませんよ」
という意味だと、はたと気づいたのです。
わかった瞬間、自分のあまりものおバカ加減にあきれ、給湯室でひとりで笑ってしまいました。
さぞや不気味な光景だったことでしょう。

今では、お茶を入れるために必要な水の量をあらかじめ測って、必要な分だけ
お湯を沸かして飲むようになりました。
そんなおバカな思い違いをしていたせいか、やかんのお湯をちょうどぴったり使い切ると、
なぜだかガッツポーズになる私がいます。



電気湯沸しポットは、その後、うちの両親が壊れるまで使っていました。
親のほうが上手にポットを活用していたみたいです。