ぼくを探しに

私の大好きな絵本のひとつ「ぼくを探しに」。
自分の足りないかけらを探しに旅をするお話です。

かけらを探してあちこち旅をして、自分にぴったりあったかけらはどこにある。
道中、道端の花を見たり、蝶々とたわむれたり。
いろんなかけらとも出会いました。大きすぎたり、小さすぎたり、形が違ったり。
そして、ぼくはやっとかけらを見つけます。

自分にぴったりのかけらが見つかって、ぼくの形(球形)が完成したことで、
今までとは比べ物にならないスピードで歩けるようになりました。
あまりにも速く移動するので、道端の花を見ることも、蝶々とたわむれることも、
すれ違うものたちと語り合うこともできません。
やがてぼくは、そっとかけらをおろします。

何も触れ合うことができない完全な形よりも、不完全だけれどいろんなものと
触れ合える自分を選んだのです。


たびびとさんの今日の記事「豊かさと便利さ」を読ませていただいて、
ふとこのお話を思い出しました。

便利さを手に入れることで失う豊かさ。
あまりもの速さで進むことで見失ったものの大切さ。

豊かさを手に入れると、それを手放すには思い切りが必要です。
でも、思い切って手放した先に、今まで見えなかったものが見えてくることもあります。
今まさに、思い切る時期がやってきているのでしょうね。


有名なお話なのでご存知の方も多いかと思いますが、まだという方はぜひご一読を。
大人も読める絵本です。
ストーリーをすっかり話してネタバレしてしまいましたが、道中の楽しみ方や、
完成した後のぼくの心の葛藤の様子など、絵とあわせて読んでみると、
また違った印象があるのではないでしょうか。

もともとは結婚観や人生観について語っているお話なのですが、読み方、受け止め方によって
いろいろ考えさせられることの多い本だと思います。

私も久しぶりに読みなおしてみようかな。