2008年06月26日
【カンヌ広告祭2008(6)】世界を見る目が変わる映像の力
カンヌ特集、 最後は映像についてのフィルムライオンです。 昨年まではCMについての部門でしたが、 今年からはネットなどで配信される映像も 対象になっています。
まずはゴールドとブロンズを受賞した、 マレーシアの人種差別問題について 考えさせるコマーシャル。 ゴールドをとったのは、 「TAN HONG MING」というタイトルのもの。 ●youtube動画はこちら http://jp.youtube.com/watch?v=vn0e4s2uBjs 黄色人種の男の子へのインタビュー。 好きな女の子がいるんだけど、 ないしょにしてるんだ。 彼女がどう思ってるか分からないからね。 と、男の子は恥ずかしそうに言います。 そのあと、黒人の女の子がやってきて、 ボーイフレンドがいる、その子は 隣にいる男の子、と突然の告白。 うれしさをこらえきれない男の子は、 そのまま女の子の手をとって カメラから離れて行きます。 そして最後にこんなコピーが入ります。 “Our children are colour blind. Shouldn't we keep them that way?" 「子どもたちにとって、肌の色は関係ありません。 子どもたちに、そのままでいて欲しいと思いませんか。」 みたいな感じでしょうか。 ブロンズを受賞した「Race」もかわいいです。 ●youtube動画はこちら http://jp.youtube.com/watch?v=6o1CzrmQP8U 人種の違う男の子ふたりを前に、 「dinosaurってどういうつづり?」と聞きます。 ふたりは元気よく(間違いながら)答えます。 続いて、二人は親友だよね、と確認したうえで、 「彼のrace(人種)知ってる?」と聞きます。 ところが男の子たちはピンときていない様子。 「Raceって何だろう?車のレースかなあ?」てな具合。 締めのコピーは「TAN HONG MING」と同じく、 “Our children are colour blind. Shouldn't we keep them that way?" 人種は、その人を判断する材料ではない。 当たり前のことなんだけど、見ていて 涙が出そうになるのは、このことが ともすると忘れがちな、大切なことだからなのでしょう。 シルバーを受賞した「KILL THE GUN」は、 映像ならではの静かな説得力があります。 ●youtube動画はこちら http://jp.youtube.com/watch?v=oGp-LxLYvRc 様々な物が弾丸によって砕けていく映像が続き、 最後に少年の頭が出てきます。 思わず目を覆ってしまう最後に、 弾丸が次のコピーに変わります。 「Stop the bullets.Kill the gun.」 (弾丸を止めて、銃を殺そう。) たった1分の映像ですが、 一生忘れられないインパクトがありますね。 銃はオモチャであっても目にしたくなくなります。 同じくシルバーを獲った「Test」。 ●youtube動画はこちら http://jp.youtube.com/watch?v=1PvIc31-cdM 画面が二分割されていて、 同じ男の子をホームレスの格好をさせた状態と、 こぎれいな格好をさせた状態で比較しています。 左右の画面を見ていると、ホームレスのほうは ほとんど無視、見て見ぬふりをされるんですね。 で、最後のコピーは 「Why are some children our problem and some aren't.」 (なぜ私たちが問題だと思う子どもと、 そう思われない子どもがいるのでしょう?) こういう実験形式の広告はこれまでも ありましたが、この対比は露骨ですね。 自分たちが直視したくない現実を 見せられているようで、胸が痛みます。 最後はブロンズの「EXECUTION」。 ●動画はこちらのページの右下の画像を クリックするとストリーミング再生されます。 http://www.sostav.ru/columns/goldendrum/2007/silverVideo/ 軍隊が敵国の人間を捕え、 処刑しようとしたその瞬間、 上官から「待て」の声。 指差す方向を見ると、 スナックをほおばりながら、 処刑の瞬間をながめている少年が。 兵隊が「君は何してるんだ?」と聞くと、 少年は涼しい顔して「ネットサーフィン」と答えます。 コワいですね~。 いまやネットを勉強に使う子どもも 少なからずいるようですから、 この表現も大げさなものだとは言えません。 というわけで、 ざっと今年のカンヌのソーシャル広告を 振り返ってみたわけですが、いかがでしたか。 タレントが出てきて、当たり前のことを 大きな声で言って逃げるような(たった15秒で) 日本の広告とは考え方が全然違いますよね。 昨年と違いズバリ「環境」というものは 少なかったですが、よりテーマが細かくなって、 深いところに踏み込む広告が増えた印象があります。 世界的に見ればもはや環境のことを考えるのは 当たり前のことで、どう解決していくのか、 そういう段階に入っているのかも知れませんね。 ☆いつもお読みいただきありがとうございます。 人気ブログランキングに参加しています。 ↓1日1回ポチッとクリックいただけると幸いです。 http://blog.with2.net/link.php?647478
- posted by ecogroove |
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