第6回 世界で起こる森林破壊と日本の関係

なもないミニコミ誌2007年9月号に掲載された記事です。

 10月になり、キノコ狩りの季節になりました。ボリボリ(ナラタケ)やマイタケ、ナメコなど旬の味はどれも美味しいですが、毒キノコの事故には十分気をつけましょう。採る時はよく見て「疑わしきは食わず」です。また、ヒグマの活動期にもなりますので、山に入るときには一人で行かず、必ず熊鈴など安全対策を取りましょう。

 さて、今回は世界で起こっている森林破壊について話します。「世界で」というと、スケールが大きくてなかなか身近に感じられませんが、そこには日本との因果関係があるのです。実際に現地を見たわけではありませんが、一度見に行ってみたいです。しかし、現地に行けなくても様々なところから得た正しいと思える情報を伝えることはできます。そして、遠くの国で起きている森林破壊と日本との繋がりを話します。

・中国の森林と河川
 中国といえば、最近は食品や製品の安全性が問われていますが、以前木炭の輸出全面禁止や割り箸の値上げ要求をしたのを覚えているでしょうか?これらは中国国内の森林保護のためですが、その背景には中国の大河川長江と黄河の氾濫や渇水があります。上流域で森林が大量に伐採されたため、森林の水源涵養機能が低下し、大氾濫を起こしたり、水量が少なくなって河口まで川の水が届かず、海から何キロも上流まで干上がったりしてしまう現象が起きたりしました。農業用水の取りすぎだという意見もありますが、どちらにしても森林の伐採が主因の一つであることは間違いなさそうです。
 ここで、中国が伐採した森林は多くが日本への輸出用でした。木炭や割り箸に変えられていたのです。国内の木炭の約3割は中国産、割り箸にいたっては99%が中国産です。少々大げさに言えば日本の割り箸大量消費システムが中国に大氾濫や大渇水を引き起こしたのです。

・東南アジアの熱帯雨林
 フィリピンやインドネシア、マレーシアなどにある熱帯雨林には多くの生物が住み着き、森林を生活の糧にしている民族も多く存在しています。その森林を伐採し、国の経済成長のため輸出したのです。輸出先は戦後復興で木材需要が高まり、高度経済成長真っ盛りの日本です。大量に木材を輸出したため、日本の木材価格の低迷、林業の衰退の原因になりました。
 木を切った後は木を植えるという習慣のない東南アジアの国々では伐採後は放置され、そこに都会から生活の場を求めて人が入り、焼畑を行いました。これが本来の循環型の焼畑農業と異なり、土地が疲弊するまで使って捨てていくという侵略型焼畑でした。そのため、森林の回復力がなくなり、跡地は乾燥して回復が難しい状態となってしまいました。

・南米アマゾン
 世界最大の熱帯雨林である南米アマゾンはその面積も広大で、世界の熱帯雨林の30%を占めており、大量に二酸化炭素を吸収し、酸素を吐き出すので「地球の肺」とも呼ばれています。このアマゾンの熱帯雨林ではアマゾン横断道路というものが作られ、大量に伐採が行われています。伐採跡地は牧場に姿を変え、牛肉の生産のために数年間使われ、牧草が育たなくなったら捨てていく。その牛肉は主に某M社のハンバーガーに姿を変え、ご存じの通りとても安く売られています。こうして熱帯雨林の破壊が進んでいるのです。

 世界の森林破壊と日本との関係を3つほど紹介しました。森林破壊は想像よりもずっと深刻でこうしているうちにも進行中です。「1秒間にテニスコート20面の森林が失われている」この現状を見直していかなければなりません。

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