2008年09月24日
第9回 地球温暖化によって起こること
なもないミニコミ誌2007年12月号掲載記事です。 2008~2012年にかけて京都議定書の約束期間です。日本はこれから5年の間に1990年を基準としてCO2排出量を6%削減しなければなりません。しかしすでに8%も増加している現状があります。この100年間で地球の平均気温は0.74℃上昇しました。それを考えると温暖化対策でどれほど効果があるかは非常にみえにくく、1人の努力ではどうにもならないことです。しかし、地球温暖化対策が少しでも進み、CO2排出量を減少に転じさせ、その影響が緩和されるようになってほしいものです。 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によるシナリオでは、100年後の地球の気温はたとえ全世界が協力し、環境や持続可能性を重視する方へ転換できたとしても約1.8℃、このまま経済重視で対策が進まずにいると約4℃上昇するといわれています。また、もし、温室効果ガスの排出が今からゼロになったとしても、0.6℃は上昇します。それはいったいどういうことなのか、今回は温暖化によって起こると考えられていることを気温の上昇に沿って話します。
・気温1℃上昇 まず、台風や集中豪雨などの気象災害が増加します。温暖化によって海洋の温度が上がり、強力な台風が多く発生し、それによる甚大な被害が生じるでしょう。農業生産も地域によっては生産量が増えますが、大きな損失を受けるところもあるでしょう。また、水資源は度重なる洪水と干ばつによって不安定になり、水不足で苦しむ国が増えるでしょう。 気温が1℃上昇するだけで主にこのようなことが言われていますが、現在、これはすでに起きていることだと思いませんか?これがより多くの地域でさらにひどくなるということです。今の異常気象はまだ序章にすぎないのではないでしょうか。 ・気温2℃上昇 次に2℃上昇するとどうなるでしょうか。気象災害や農業被害はさらに増加し、新たに30億人が水不足に直面します。主にアジアやアフリカなど赤道付近の低緯度地域で洪水と干ばつが繰り返されます。ヒマラヤなどの山岳氷河からの雪解け水に頼って暮らしている国は氷河が融けて縮小することで夏から秋にかけて水が得られなくなります。また、海面上昇が進むと、地下水を利用している沿岸地域は地下水に海水が混じり、利用できなくなってしまいます。さらに、感染症の被害も増加します。マラリアやデング熱、西ナイル熱などの恐ろしい感染症は蚊が媒介しますが、温暖化によってこの蚊の生息域が徐々に拡がり、感染地域が拡大します。生態系への影響も心配です。すでに見られているサンゴの白化現象がさらに増加し、ほとんど死滅してしまいます。また、生物種の30%が絶滅の危機にさらされ、生態系の破壊がさらに進行します。温暖化に対応できない生物は絶滅するしかないのです。 気温の1、2℃の上昇なんて普段の人間の感覚からみると大きくないように感じますが、決して無関係ではなく、必ず影響はでます。そして気温の上昇は高緯度地域ほど顕著です。北極に向かうほど上昇幅は大きくなります。日本ならば沖縄より北海道の方が気温変化が大きいということです。このままでは北海道に雪が降らなくなる日が来てしまうかもしれません。
- posted by forester-news |
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