2008年04月02日
有機栽培は苦労が絶えません
さて、 そんなに”有機”がもてはやされているなら、みんな有機栽培すればいいじゃない!! そうですよね。。。。。 例えば有機JASマークを使用するには、前述のような生産の原則があり、それを農林水産大臣に登録された登録認定機関(第三者)により認定された場合にのみ使用できることになっています。 生産者はこの認定機関に申請を行い、検査を受け、日本農林規格に沿った栽培環境や条件、管理能力があるかどうか審査をしてもらいます。 結果、規格に準じていると判断された場合、認定を受けられることになります。 ただし、各々の機関にもよりますが登録に5~10万円(一般的に)の費用負担を課せられ(毎年払い続けます)、書類検査だけではなく日々の生産管理も非常に細かくなる(手間がかかります)など、様々な側面で生産者に大きな負担がかかります。 例えば、野菜を作って10万円の利益をあげるのに、どれだけの数を出荷しなければならないでしょうか。大変な数です。 有機モノの価格が高いのはそのためですが、有機栽培というのは、ある意味自然農法に近いので形の悪いもの(規格外品)がたくさん出ます。まともな価格を付けられるものの割合も低いのです。 また、寝る間も惜しんで作業を続けなければならない夏の間、JAS規格に準じるためのさまざまな管理にさらに時間を費やさなければなりません。 生産者にとっては、認証を受けるために背負うリスクが非常に高いということをおわかりいただけたでしょうか。 意識の高い生産者のなかには、何十年も前から、代々知恵と工夫を凝らして独自の有機栽培の技術を確率し、生産を続けている方も大勢いらっしゃいます。 でも、日本農林規格に少しでも合わなければ、その方法を変えなくてはならない。 そこまでして有機JASマークを欲しいとは思わないんだよ 少なくとも私の周りは、そのような考えを持って、有機JASマークの認定を取るつもりはない、という方がほとんどです。 生産者の高齢化というのも問題です。書類作成や、日々の管理の細かさに対応できないというのが現状です。 有機JASマークは、厳しいハードルをクリアし、日々の生産においても管理が徹底された農産品であるという証です。 消費者にとっては、わかりやすいマークですね。 価格が一般的なものよりも高くなる理由もご理解いただけたでしょうか。 一方で、有機JASマークがなくても、正しい有機栽培によって生産された農産品はあるのだということも、知ってくださいね! 消費者と生産者との交流の機会が増えると、マークに惑わされることなく消費者の目も肥えてくるのかなと期待しています。
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2008年03月29日
本当に無農薬ですか?
こんにちは! いきなりですが、質問です。 有機農産物=無農薬である。○か×か? このコラムをお読みの方には、幼稚な質問でしたか?ゴメンナサイ! その通り!! 答えは NO です。 有機農産物というのは、自然界に存在するもの(有機)を堆肥として土作りを行い、栽培した農産物のことです。 無農薬という意味ではありません。 えっ?どういうこと?? わかりやすくするために、これまで農業がたどってきた経緯を(該当部分だけ簡単にですが)踏まえつつ説明します。 大規模農業が一般化されてしまった現代農業に至る前は、有機栽培が当たり前の農業のスタイルでした。 時代は変わり、大規模化・省力化の現代農業が始まってから農薬や化学肥料が使われるようになり、収穫量も伸び、生産にかかる手間も大きく軽減しました。 ところが今度は、農薬や化学肥料の多用によって、人々は安全性に疑問を持つようになり、生産者も畑の土がどんどん痩せて行くことに不安を抱くようになったのです。 そんな時代背景があり、近年、農薬や化学肥料に頼らない、安全な農業スタイルとして有機栽培という言葉が注目を集めるようになりました。 すると今度は、”有機”や”オーガニック”という言葉が乱用されはじめたのです。 これでは消費者に誤解を招くということで、特定JAS規格を定め、様々な検査を経てその規格に合格したものに『有機JASマーク』を添付することにしたのです。 実際、たくさんの商品の中から、各々の基準に沿って商品選びをし、購入する消費者にとってこのマークは実にわかりやすいと思います。 ここで、有機JASマークの認定を受けるための規格が、最初の問題の答えです。 いくつかあるのですが、例えば… 科学的に合成された肥料及び、農薬の使用を避けることを基本として、播種または植え付け前2年以上(多年生生物にあたっては最初の収穫前3年以上)の間、たい肥等による土作りを行ったほ場において生産された農産物であること。 と、定められています。つまり、無化学肥料・無農薬が規格ではありません。化学肥料や農薬にはできるだけ頼らないという姿勢がベースで、でも認められた化学肥料や農薬は使ってもOK、ということなのです。 もちろん、本当に無化学肥料・無農薬で生産されたものもあるでしょう。でも。化学肥料も農薬も使用した”JAS有機”農産物もあるということです。 有機農産物生産の原則は、化学肥料・農薬を排除することが目的ではなく、 「農業の自然循環機能の維持増進を図るため、化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させるとともに、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用したほ場において生産すること」。 テレビや雑誌で「有機栽培=無農薬」と間違えて伝えられている場面を頻繁に見かけます。 消費者に誤解を与えるうえ、生産者にとっても気の毒なことだと思います。 農薬や化学肥料を正しく使用して有機農産物を生産している方にとっては、まるで消費者を騙しているみたいな感覚になってるんじゃないかな。 次回はその有機JASマークに係る様々な問題点について取り上げたいと思います! ――――――― オーガニックって奥が深いんだよね、ホント
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