野生動物の保護

久米島海域は、黒潮の流れ込む豊かな漁場です。



そこには、毎年海流に乗って、様々な回遊魚が、

産卵のために集まってくるそうです。

イルカやクジラのストランディングは、こうした魚の群れを追う途中で、

群れからはぐれ、港や入り江に迷い込んでしまうことからも起きます。

こうした生きもの達を、出来るだけ速やかに、元の場所に返すために

私は、努力していますが、

こうした出来事は、野生の生きもの達との、突然の接触を余儀なくされる

私たち人間の有り方にとっても

様々な、ことを考えさせてくれる貴重な体験になりました。


ホタルの国から本文『アニマルレスキューから見えてくる事


久米島ホタルの会

「ホタルの国から」の舞台となっているのは、

沖縄本島から約100km離れた久米島という小さな島です。

その小さな南の島では、

日本本土のゲンジボタルと同じ、水生ホタルのクメジマボタルと

沖縄本島と同じ、陸生ホタルのオキナワスジボタルやクロイワボタルの

両方の種類のホタルを鑑賞する事が出来ます。

そのホタルの観察会を、私は、『久米島ホタルの会』という

ボランティア活動の一環として、おこなっています。

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ホタルの会の観察会に参加して、その鑑賞の方法や

ホタルについての知識を知ってもらいながら鑑賞する事が、

クメジマボタルを保全する事につながり、

その際に頂く、観察料が、ホタルを守るための活動資金として

活用される事ができます。

年に一度の大切なホタル観察会が、本当に多くの方々の理解と協力で、

今年も無事に終了する事が出来ました。

この観察会を支えてくださる多くの方々に、

心から、感謝申し上げます。

私は、今、ここにある自然を、こうして多くの方々に観てもらう事も

私たちの大切な、この地球環境を、

守り育てる大きな、原動力になると信じているのです。


『久米島ホタルの会だより』より、クメジマボタルの季節が終わりました!


お医者さんのお話

私が、まだ、

この小さな南の島で暮らしていない頃、

そして、私の小さな息子達が、

この世に生を受けるずっと以前。

私は、沖縄本島の老人病院で、医療事務の仕事をしていました。

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病院という職場は、一般の企業で働く感覚とは、やはり違っていて、

毎朝、出勤するたびに、私の机の上には、

患者さんと、お医者さんの、命をつなぎとめるための記録が、

伝票という形で、残されているのでした。


私の仕事は、その記録を、点数として積み重ね、お金に変える仕事です。

一言で言えば、それが、医療事務という業務なのですが、

患者さんに直に接する、お医者さんや、看護婦さんとは、少しだけ違う場所から、

人間の最後の時を寄り添うことができた経験は、

今でも、私の胸の奥で、やさしく、そして、決して途切れることなく、

“命は尊い”と、囁いてくれるのです。

『ホタルの国から』本文は、 命どぅ宝(命こそ宝)


ハブ

私達、日本人の一般的な日常には、

野外の危険な生きもの達と、遭遇することは、ほとんどありません。

私の暮らしている久米島には、

噛まれると死に至る毒をもったハブが生息しています。

それは、久米島だけではなく、生まれ育った沖縄本島も同じでしたから

野外での活動には、いつでも頭の片隅に、ハブのことを想定しています。

若い頃は、『自然を思いっきり満喫したくても、ハブがいるからなぁ~。』と、

ずいぶん否定的な見方をしていたこともありましたが、

その時の満喫という概念には、人間以外の生きもの達への関心も

配慮もまったくないことに、今は、こうして、

自然に深く親しむ日常のおかげで、気づくことができました。

今でも、ハブが、危険な存在だという認識には、変わりはありませんが、

ハブに対する考え方は、ずいぶん変わりました。


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『ホタルの国から』本文は気づきへの芽生え 


樹の悲鳴

もし、森の中で、

こんな風に、皮を剥かれた樹を目にすることがあったら、

聞こえないはずの、樹木の悲鳴が、あなたにも

きっと、聞こえてくるのではないでしょうか?



「枯れるとは思わなかった。」

なんて、薄っぺらい言い訳で、

一本の樹が、その生命とともに育んでいたはずの

多様な生態系の環境が、失われてゆくのです。

この樹の皮の代償は、いったい、どれだけのものだったのでしょうか?

私たち人間の持っている“秤”は、本当に正しい針を指しているのでしょうか?



『ホタルの国から』 本文は、
大切に未来へ受け継ぎたい県立自然公園・久米島


ジャコウアゲハ

「冬なのに、チョウチョが飛んでるんですね!」

東北楽天ゴールデンイーグルスの春季キャンプ地となっている

久米島へ訪れ、ホタル館まで来られた仙台のご夫婦は、

ホタル館の草原を飛び回るジャコウアゲハを見つめながら

驚かれていました。

小さな頃から、沖縄本島や離島周辺で生まれ育った地元の人間には、

あまり、実感が無いのですが、

冬の季節を雪で閉ざされてしまう北国の方から、思わずこぼれる感嘆の響きには、

南の島のありがたさを、再認識させてくれます。

暖かなこの島の気候に適したタチアワユキセンダングサは、

一年中、花を咲かせることができ、その蜜源のおかげで、

ジャコウアゲハ達は、春を待つことなく出現する事ができます。

生きもの達が、人の目につきやすい南の島は、

地球環境を身近に理解するための切欠に、恵まれた場所だと想います。

『エコ』を、人間のためだけに考える、『エゴ』にしないように

同じ地球に生きる仲間、身近な生きもの達を、見つめてみませんか。

『ホタルの国から』本文は お菊虫

環境と“リュクス”

今後、私たちの地球環境の変動は、

予想しても追いつくことの出来ない未知の領域に入って来ています。

その異変は、今まで、豊富だと信じていた山の幸、海の幸の枯渇から、

もう既に多くの島の人々が、気付いているはずです。

身近にいたはずの多くの生きもの達が、絶滅することを憂うこともない

私たち人間の自然に対する関わり方が、

いつまでも“一方的に利用する”という発想だけで展開してゆくのなら、

現在の環境の悪化を押し留めることは難しいということを、

もう、既に、世界中の人々が、理解し、行動に移し始めています。

その想像を絶する厳しい時代を、

追い詰められて、仕方なく生きるのではなく、

地球環境に生存する全ての生命の一員として自覚することが、

より良い生き方を選択することにつながり、

そしてそれが、自分自身にとっての本当の“贅沢”と、なるはずです。

『ホタルの国から』 本文 ハッピー・エコ・リュクスへの長い道のり

秋になくセミ

夏の風物詩として、印象の深いセミですが、
久米島では7種類ものセミが、春から秋にかけて、
リレーのように次々と出現します。

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しかも、それぞれが、けっこう長期に渡って出現し鳴き続けるのです。

初夏に鳴き始めた、クロイワニイニイ(4,5月頃から)や、
リュウキュウアブラゼミ(6月頃から)が、まだ、10月になっても時々鳴いているのですから驚きです。

今、森の中でケーンケーンと甲高い声を響かせるオオシマゼミ
9月末に来ていた学院生が、警報機の音だと勘違いしたように金属的で、
他にも鳥の鳴き声では?とおっしゃる方もいます。

そして、開けた林や林縁でジー、グェッ.ジー、グェッ.と盛んに鳴いているのは、クロイワツクツク。

その鳴き声から、クーワあるいは、ジーワ、などと方言で呼ばれていて
一度聞いたら忘れがたい個性的な鳴き声です。

オオシマゼミやクロイワツクツクは、早いものは6月に出現します。

一般的には、本土のツクツクボウシと同じ仲間なので夏、
特に夏休みの終わりというイメージを持つ人も多いのですが、
その後も12月頃まで鳴き続け、その鳴き声は、以外に賑やかです。

「ホタルの国から」本文 鳴き虫(泣き虫)


沖縄の歴史教科書問題

私の生まれた沖縄では、

今でも、”戦争”に対する心の区切りが、ついていません。


私たちの国は、アフガニスタンやミャンマーのように、

市民が、直接銃弾にさらされることは、今は、ありません。


でも、そのことに対する危機感や、そうあってはならないという

平和へのゆるぎない信念を、保ち続けるためには、

真実を受け止める、強さと、深い思いやりが、必要です。


地上戦を生き抜いてきた

父や母から受け継いだ、戦争への激しい怒りを

うちなーんちゅの一人として、

一人でも多くの人に、伝えてゆきたいと想うのです。


『どうか、国の歴史を習う教科書に、真実を書いてください!』



「ホタルの国から」本文 戦後を引き継ぐ世代

草花の名前

私達の身の回りには、沢山の物質が溢れています。

人間が作り出した様々な製品には、

そのときに名前を付けることが出来ますが、

私達が存在する以前からこの地球上に存在していた、

生きもの達の過去から現在までの変化を辿りながら解明してゆく苦労は、

想像以上に大変な作業だと思います。

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 ウスベニニガナ

多くの人が、「名前」によって様々な活用が出来ることを考えるとき

その苦労は、「好きだから」以上の

「多くの人のために役立てたい」という理念がなければ、

引き継がれてゆくことは無いと信じているのです。


私たち人間以外の生きものたちは、主張することも無く、

ただ黙々と、生存することの積み重ねによって

つながり合う生態系をつくり出しています。


そして、多くの人の手元で開かれる図鑑の一枚一枚は、

知識を繋げて、そこから新たな発想や自然への理解を深め

地球環境を保全することの本質へと導いてくれるかもしれません。

    
「名前」は、

そのように多くのことを導き出すことの「核」になる

大切なもの

そして、そのための果てしない作業には、

素直な感謝の想いを抱かずにはいられないのです。


『ホタルの国から』本文は、草花の名前