お医者さんのお話

私が、まだ、

この小さな南の島で暮らしていない頃、

そして、私の小さな息子達が、

この世に生を受けるずっと以前。

私は、沖縄本島の老人病院で、医療事務の仕事をしていました。

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病院という職場は、一般の企業で働く感覚とは、やはり違っていて、

毎朝、出勤するたびに、私の机の上には、

患者さんと、お医者さんの、命をつなぎとめるための記録が、

伝票という形で、残されているのでした。


私の仕事は、その記録を、点数として積み重ね、お金に変える仕事です。

一言で言えば、それが、医療事務という業務なのですが、

患者さんに直に接する、お医者さんや、看護婦さんとは、少しだけ違う場所から、

人間の最後の時を寄り添うことができた経験は、

今でも、私の胸の奥で、やさしく、そして、決して途切れることなく、

“命は尊い”と、囁いてくれるのです。

『ホタルの国から』本文は、 命どぅ宝(命こそ宝)