人間たるもの歳はとる

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

 さて、新年2日目にして、さっそく書店に行って本を買ってきた。『静けさに帰る』という本で、昨年『求めない』という本がベストセラーとなった、加島祥造さんと、医学者の帯津良一さんの対談をまとめたものだ。
 まだ全部読み終わっていないのだが、その本のコンテンツの中に「歳をとって分かったこと」という章があり、そこまで読み終えた。

 歳をとって分かったこと、というのは私自身にも結構あったりする。
 ちょっと前に、「相手を泣かすくらい本音でぶつからないと、議論は成り立たない」という考え方が嫌いだ、ということを記事にしたことがあったが、じつはそのことを私に言ったのは当時教師を目指していた大学の先輩で、そういえば、学校の先生はみんなそんな考え方をしていたな、ということを後になって思い出した。
 子供時代に教育されたこと、というのは無意識的に人格形成に影響していて、私の場合、「それは違うんじゃないか」と思い至るまでに20数年かかったし、そういった、いわゆる「学校教育的なイデオロギー」から自由になるためには、自分からそういう人生を選択していかなければならない、ということに気づくまでに30年近くまでかかってしまった。

 歳をとれば、それ相応に経験や知識は増えていくし、それによって捨て去っていかなければならないこともたくさんある。
 しかし、巷を見ていると、人はいつまでも「若い自分」に固執しているようにも見える。20代には20代らしさ、30代には30代らしさ、40代には40代らしさ、というものがあるだろうに、20代にも30代にも40代にも、10代のような格好をしていたり、10代のような言動をしている人が結構多い。

 それはどういうことなのだろうか、と考える。知識や経験が増えることによる貫禄よりも、「枯れる」ということに対する恐怖のほうが上回っている、ということなのか、それとも、今や40代に至っても10代レベルの経験や知識しか持たない人がいる、ということなのだろうか。

 私も今年は30代に突入する。体力的な都合から、もう10代や20代のようにはいかないこともあるし、逆にこれからだからこそできることもある。
 歳をとったからこそ分かること、それを表現するのが、真の大人なのではないか、そう考えている。

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