「SPAS」&「BPHA」

 友人に誘われて、「クォンタムタッチ体験セミナー」に参加してきた。

 クォンタムタッチとは、アメリカ(?)版の気功みたいなもので、クライアントの患部に手をかざして気を当てることによって痛みを和らげる、というヒーリング手法の一種だ。
 そんな「気」なんてあてになるのか、という疑問もあるだろうが、じつは私は普段は現実主義者であるにもかかわらず、そういった気の類に敏感に反応する体質で、実際にクォンタムタッチで身体の痛みが緩和したり、様々な気づきを得たりしているので、気に関しては無条件で信じている。

 今日のセミナーの講師はヘンリ・ファージェルさんという方で、ヘンリさんの話を聞きながら、その裏で何人かのクォンタムタッチのヒーラーさんが実際にヒーリングを行う、という構成を取っていた。セミナーの参加者は、実際に身体の痛みを訴えている患者であったり、目下ヒーリングを行っている現役のヒーラーであったりして、体験会、というよりは、その手の人向けのワークショップという趣があった。

 で、実際にセミナーに参加して気づいたことがある。
 
 「ヒーリング」と一言に言っても、それは大きく2つの種類に分かれる。表面的ヒーリングと潜在的ヒーリングだ。身体のヒーリングと心のヒーリング、と言い換えてもいいかもしれない。
 一般的にヒーリング、例えばアロマテラピーであったりヒスノテラピーであったり目下私が研究中のサウンドヒーリングであったり、というものは、心における問題や悩みや課題に気づかせるきっかけを与えるものとして存在している、と思う。実際にヘンリさんも講義の中で、クォンタムタッチにおける「潜在的な気づき」の重要性をしきりに語っていた。
 ヒーリングによって抽出されるのは、身体から発せられる何らかの「サイン」であり、そのサインが何を意味するのか、という解釈はクライアント自身に委ねられる。
 要するに、一般的に言われるヒーリングとは、「Soul・Practice・Awareness・Sign(心の課題に気づくサイン)」を提供するものであると思う。

 だが、今回のセミナーに参加した人たちは、明らかに身体の不調を訴えていて、それを癒すための手段としてクォンタムタッチを渇望していた。
 つまり患者側としては、ヒーリングに「Body・Pain・Heal・Answer(身体の痛みを癒す答え)」を求めていたのだ。

 本来は、気づき、考えるという自省作業から、その人自身が持つ潜在能力を治癒に活用する、というのがヒーリングの考え方かと思っていのだが、即物的な答えをヒーリングに求めていた、という患者の姿勢は、ヘンリさん自身のヒーリングの捉えかたとも若干のズレがあって、それはこの国特有の現象なのか、それともヒーラーと患者という立場の違いから生まれるものなのか、その辺りがなかなか興味深かった。

 これからはヒーリングを捉えるときにも「SPAS」なのか「BPHA」なのかを分けて考える必要があるのかもしれない。そんなことを考えた。

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