持続不可能なエコロジー

 mixiの「エコロジー」コミュニティを見ていると、時々「環境ビジネスワークショップ」とか「環境ビジネス合同説明会」などといったイベントの宣伝を見かける。
 
 今、ビジネスと環境ということで言うと、大きく分けて2つの切り口があるようだ。1つは、環境問題を考えた新しいビジネススタイルを確立すること、1つは既存のビジネスを“持続可能”なやり方に変えること。
 ここでもやはり共通して言われることは、「環境問題とビジネスは両立できる」ということと「ビジネスを持続可能な形に変えることで発展は継続できる」ということだ。

 だが忘れてはならないのは、持続可能な社会とは、あくまで現在の社会風潮に配慮した“妥協案”であって、遅かれ早かれ持続可能な社会は破綻する運命にある、ということだ。
 例えば現在100本の木を伐採していたのを、環境に配慮して30本に減らしたとしよう。それでも結局「木を伐採する」ということに変わりはない。
 例えば現在100本の木を伐採していたのを、環境に配慮してリサイクル可能な100本分のパルプ素材に変えたとしよう。だがそれでも、木100本分に相当するパルプ素材を作成するのに、その分の電力や材料を消費する。
 どうやっても持続可能な生産には、どこかで無理が出てくるのだ。
 本当に環境に配慮するのならば、生産そのものを減らすことがどうしても必要で、そのためには経済発展そのものを退行させるしかない。

 そう考えると、今“本当に真剣に環境問題を考えている人”はどのくらいいるのだろう。
 こう言うと誤解を招くかもしれない。「私は今だって真剣に環境問題を考えている」と。だが、持続可能社会が破綻し、経済退行が必然となった時に、「いや、マイバックやマイ箸を持つのはいいけど、生活レベルを下げるのまではさすがに・・・“そこまで真剣に環境問題を考えていたわけではなかったし”」という意味合いで、今現在“そこまで真剣に”環境問題を考えている人は、じつはかなり少数だと思う。

 本当はできるだけ早いうちに、「ビジネスと環境は両立不可能だ」と言ってしまった方がいいのだ。今すぐに、とまでは言わないが、市民の反発と、取り返しの付かないところまで環境破壊が進行してしまう、そのバランスを見計らう作業は、今のうちに必要になってくるだろう。