PCを捨てよ、町に出よう



 このブログのことを知っていて、且つ実物の私も知っている、という人が何人かいる。
 そういう人たちに、必ず「ネットとリアルだと全然性格違うね」と言われる。100%言われる。どうもネットだと、気難しくて議論好きのようなイメージがあるらしい。

 実際はどうかと言うと、じつは私は議論が嫌いだ。説得なんてもっと嫌いだ。昔学生だった頃に、「相手を泣かせるくらい本気でぶつかり合わないと、実のある議論にならない」と先輩から言われたことがあったが、相手に悲しい思いをさせてまでして導き出される結論に、何の意味があるのだろう、とずっと思っていた。

 ブログでは意見が偏らないように、できるだけ中立、できるだけ公正明大に努めるようにはしているが、じつは私自身「真実」というものにあまり興味がない。
 昔「MADARA-天使編」というライトノベルで、痴呆症で18歳以後の記憶を失ってしまったおばあちゃんに、精神科医の先生がリボンを結んであげる、というシーンがあって、その精神科医が、
  「大切なのは、彼女が今80歳である、という事実を突きつけることじゃない。18歳に生きている現実を、目一杯生きさせてあげることだ」
 と言っていた。真実とは、そのようなものであるべきだ、と私は今でも信じている。

 あまり頭の中だけで生きないほうがいいのだ、と思う。見えないものを見ようとして、結局見たくないものまで見てしまう、ということは往々にしてある。
 たぶん考えることに没頭しすぎると、誰かを批判したくなってしまったり、気難しいことを言おうとしてしまったりするのだ。壁を作ってまで導き出される真実を、私は望んでいない。
 
 PCを捨てよ、町に出よう。