心を壊せば、物屋が儲かる

 新聞からの情報だが、地球温暖化の原因の一つに「離婚」が挙げられる、とミシガン州立大学の研究者がまとめたらしい。本来一つの家庭にいるべき2人が、別々に生活することで、資源効率が悪くなり、アメリカでは離婚の影響で増加した消費電力は、1年で原発6基分にもあたる、という試算も出ているらしい。

 もう一つ新聞の記事から。
 読者からの投稿で、レストランでの異様な光景が紹介されていた。5人の若者が同じテーブルに座っていたのだが、誰一人としてお互いに会話をせず、5人が5人全員が自分の携帯電話を操作するのに夢中になっていた、と。本来、その名の通り、人と人とを結ぶ役目を果たすはずだった「IT」が、人を分断する結果になってしまったのではないか、と記事は続いていた。

 
 この2つの記事で気がついたのは、「孤独は儲かる」ということだ。例えばテレビやゲームでも、昔は一家に1台、と言われていたものが、1部屋に1台、1人に1台、とだんだんパーソナルなものに変わっていった。人が孤独を好み、家族の各々が自分の部屋にこもるようになって、例えば核家族で考えると、テレビの需要は4倍に膨れ上がったのである。
 もっと極端に、家族が同居するのを拒み、家族でありながらそれぞれが1人暮らしを始めるようになったなら、あらゆる家電製品や建築の需要も4倍に膨れ上がる計算になる。

 人が孤独になれば物の需要は増える。逆に言うと、企業が利益を上げ、業績にを伸ばすためには、「コミュニケーションを分断し、人を孤独にしなければならない」ということだ。
 そして孤独は、倫理観や愛の欠如を生み出し、結果心や世界の崩壊に繋がっていく。

 つまるところ、それを一つにまとめれば、「心を破壊すれば金が儲かる」「金を儲けたければ心を破壊すればいい」ということだ。
 おそらくそこに、大量生産大量消費社会の病巣があるのだろう。