アンドロイドも少子化の時代

 『鉄腕アトム』では、「人間とロボットは共存できるか?」というテーマが、一つの主題となっている。人間と同じ心を持つ、人間とは似て異なる物。心を持つすべてのものと、人は分かり合えるのか。それは、「人間とロボット」という関係性を超えて、心とは何か、人間とは何か、という深い問いを、私たちに投げかけている。

 『鉄腕アトム』から時を経ること100年。『ドラえもん』は、単純な「人間のための道具」という垣根を越え、人と共にあり、人の夢を叶える、人間にとっての憧れの存在として世界に君臨するようになる。

 『メトロポリス』『銀河鉄道999』その他数あるマンガや映画やドラマで、私たちは、ロボットやアンドロイドと共に生き、共に未来を歩む、そんな世界を夢見てきた。

 だが藤子不二夫も、手塚治虫も、気づかなかった。

 「夢見た未来」である21世紀、この世界は、ロボットやアンドロイドに割いてやれるエネルギー資源など、残っていなかったのだ。
 技術的な限界でも、倫理観の未成熟でもなく、純粋に「人口増加によって資源がなくなった」ことによって、どうやらロボットやアンドロイドと共に生きる未来は、実現することはなさそうである。

 もしマンガのような未来が実現し、ロボットと人間が共にあるような世界が、現代に実現していたら、


 いや、世界の人口は今よりもずっと減っていたかもしれない。いろいろな意味で。