2008年07月08日
サミット2日目~MDGsの再評価を
北海道洞爺湖サミットは中日(なかび)を迎えました。 さまざまな内容において対話によって調整がとられていますが、初日の大きなトピックとしては「アフリカ問題」が挙げられたようです。 それについての内容は本記事後半にて。 まずは昨夜行われたチームマイナス6%(環境省)主催、クールアース・デーのイベントについてのレポートです。 ■クールアース・デー/七夕カウントダウン 7月7日は七夕。 オリヒメとヒコボシが出会う天の川から、しとしとと再会の嬉し涙が落ちる夜でした。 ※細かいことを言うと、北海道では本来8月7日が七夕だったりしますが。 札幌の大倉山スキージャンプ場ではチームマイナス6%(環境省)主催の『七夕ライトダウン』が行われました。 大倉山スキージャンプ場は市街の中心地からはずれ、少し山間に入ったところにあります。 しかし会場には駐車場を設けておらず、参加者はみんな円山公園駅からの直通バスで会場へと向かいました。 エコイベントを標榜している以上、いまやこれは最低限のことかもしれません。 会場の入り口には多数の警備員と警察官、警察車輌がありました。 曲がりくねった通路を通り、会場へ入る前には金属探知機をくぐるなど、飛行機の搭乗手続き同様のセキュリティでした。 ただ開場後とはいえスタッフ以外は閑散としており、当初の予定よりは集客されていないような印象を受けました。 中に入ると、さらにその印象は確かなものとなります。 会場の規模から考えて数千人規模の集客も可能なところ、見た目では500名来ているかどうかというところです。 振り返ってみると、5日という直前に『第三次参加者募集』を行っていたことを考えても、よほど集客が困難であったのでしょうか。 知人等に話をしてみてもこのイベントを知っている人は少なく、北海道や札幌市のHPにソースが掲載されていません。 自分もチームマイナス6%のRSSを購読していなければ、気付かなかったでしょう。 せっかく素敵なイベントなのですから、もっと広報されていてもよかったのに・・・と勿体なさを感じます。 さて、イベント本編はというと、温暖化やクールアースというテーマ性よりは、セレモニー性を重視したものに見受けられました。 基本的には音楽がプログラムの中心となっていましたし、メッセージ性を打ち出している印象はありませんでした。 ミュージシャンとしては今回、2名の歌手が登場しました。 ひとりは福原美穂さん。 北海道出身のシンガーです。 彼女のアクトはまさに『圧巻』。 圧倒的な歌唱力とソウルフルなグルーブ感は、並大抵の日本人に出せるものではありません。 野外が薄暗くなっている中、開放感を伴ったライブ空間はとても心地よいものでした。 そしてMCでは環境問題に言及。 「自然が失われていくことに、とても悲しい思いを感じている。 なにか自分でもできることを見つけていきたい。」 と福原さんなりのエコメッセージを観客に届けました。 次にライトダウンへのカウントが始まりました。 その間、上田札幌市長や倉本聰氏のお話しがありました。 また会場が大倉山だということもあり、ゆかりのあるジャンプの原田選手や船木選手も参加しました。 スキーは温暖化がすすむと、日本では楽しめなくなってしまう競技です。 実際に雪が降らないことで営業に支障が出ているスキー場も、近年は散見されます。 彼らのメッセージはウィンタースポーツを愛する者として当然のものです。 そしてカウントゼロ――ライトダウンがされると、会場に配置されたキャンドルが浮かび上がりました。 天の川をイメージして配置されたというキャンドルは、とても幻想的な光景です。 同時に、一青窈さんのアクトが始まりました。 「つないで手」「受け入れて」などの新しめの曲や、「もらい泣き」などのヒットチューンも、全てアコースティックギター1本のみをバックに歌いあげました。 会場の子どもたちに手を振るなど、非常に優しい印象の一青窈さん。 幻想的なキャンドルのなかで、情感たっぷりに歌う様子は、まさに「祈り」でした。 最後に一青窈さんは「ハナミズキ」を歌いました。 『ぼくの我慢が いつか実を結び 果てない波がちゃんと 止まりますように』 いろんな波・・・温暖化のこと、食糧危機のこと、飢餓・貧困のこと、HIVのこと、いまだやまぬ戦争や紛争のこと。 そんな果てない波がちゃんと止まりますように。 七夕の短冊よろしく、ハナミズキが天の川へ届けられたころ、雨はもう止んでいたのでした。 ■7日、サミット、MDGs サミット初日の成果は、アフリカにおける飢餓貧困を始めとした諸問題について、先進国からのODAを増額することで支援しようという合意ができたことでした。 「忘れられた大陸」と呼ばれるアフリカは、まさに世界的無関心から生まれた膿によって、諸問題が未解決のまま悪化しています。 5歳まで生きられない子どもたちが殆どで、そうでない子どもですら少年兵になって殺人マシーンになり、不毛な紛争で互いのいのちを奪い合うという現状です。 これらの諸問題を引き起こしたのは、いうまでもなく今の先進国が原因です。 いわゆる植民地主義が横行した時代に、大国はアフリカに対して搾取することしかしませんでした。 そしてなお21世紀になっても、いまだにアフリカでは搾取が常態化しており、奴隷同様の労働を強いられている人・子どもも少なくありません。 某国では現代の「奴隷商船」が摘発されたこともありました。 そういった状況を打開するために2000年に採択された目標が、昨日の記事の中であった「MDGs」です。 「Millennium Development Goals」(ミレニアム開発目標)には8つの項目があります。 (詳細はリンクへ) 1.極度の貧困と飢餓の撲滅 2.初等教育の完全普及の達成 3.ジェンダー平等推進と女性の地位向上 4.乳幼児死亡率の削減 5.妊産婦の健康の改善 6.HIV、エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止 7.環境の持続可能性確保 8.開発のためのグローバルなパートナーシップの推進 世界的な目標となっていますが、ほとんどの項目はアフリカにおける惨状がベースになっています。 つまり、アフリカの状況改善=MDGsの達成に他ならないといえるのです。 これを当事者である先進国が設定したことに、大きな意味があります。 まずは現状を認め、改善する努力を約束したのです。 あとはアフリカの環境がこの洞爺湖サミットを機に向上することを願うばかりです。
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