封印したい過去の自分2

 そうなると、夜はお酒の力を借り、昼間に言えなかったことを一方的に言い出すことで夫婦喧嘩になり、そのまま家を飛び出したことが数え切れないほどありました。夫婦喧嘩が激しくなると「ママ、どこにも行かないで」と言っている娘がそばにいました。今思えば、本当に娘には可哀想なことをしていました。

 自分自身に余裕がないことで、気が付くと娘を怒鳴っているか、「~しないとここに置いていくよ」と脅かしているか、「早くしなさい」と急かしている自分がいました。

 そんなストレスの塊のような生活を送っていたせいか、家族の健康状態は最悪で、一家3人が順番に風邪を引き、途切れたことがありませんでした。年末に、確定申告のため病院の医療費を計算してみると、入院している訳でもないのに領収書の合計はなんと9万円以上にも達して、高額医療控除を受ける1歩手前でした。発熱などはしょっちゅうで、おでこを冷やす「冷却シート」は必需品。常に10袋は在庫がありました。

 こんな生活をしている自分には未来がない。もう疲れた。でもこれが一生続くと考えると先は闇の中で、毎日が本当に苦しかった。————でも“幸運の女神”が私に訪れてくれました。

封印したい過去の自分

 いまから約4年前、夫と始めた会社は、どんな仕事でも引き受けていた時期でした。

 夫は客先への訪問ばかりで会社にいることが少なく、そのため、事務処理、ホームページ制作、翻訳のチェック、メール対応、アルバイトの管理など全てを私が処理していかなければなりませんでした。

 その上、当時4歳の幼稚園生の娘がいて、幼稚園への送り迎え、家の片づけ、掃除、洗濯、食事の用意・・・もうテンヤワンヤの毎日でした。日中は娘の相手をしなくてはならないこともあり、仕事は娘が寝た後から再開。気が付くと外が明るくなっていたことが週に3日以上がありました。

 万年睡眠不足の生活を送っているせいか、仕事にもミスが目立ち、やり直しの仕事が多くなり、ますます忙しくなりました。そして忙しいからと、ついつい机の上に積んだ書類が山のようになっていき、気が付けば一日中書類や物を探しているという始末でした。

 また、アルバイトが6人いて、それらの作業管理、仕事の振り分けにも時間が取られました。バタバタした中でいい加減に出した仕事の指示は、指示通りの滅茶苦茶な内容になって自分に戻ってきて、それを夜なべしながらやり直していました。

 寝る暇がますますなくなる中で、ボンミスが多発し、夫に仕事のミスを指摘されたことが度々でした。反論できない位自分が悪いのは判るが、どのように対応すればいいかが判りませんでした。そして外出ばかりの夫にも聞けないまま1人で悩み、悔しいから頑張って自分なりに結果を出していました。それにも関わらず、努力が足りないと言われ、ますます1人で苦しんでいました。

はじめまして

 はじめまして、山上恵美です。

 主人と一緒に会社経営をしております。8歳の子どもが1人います。毎日楽しんで仕事と子育てをしています。それができたのは、「お片づけ」の御蔭ですね。

 以前自分も「心のゆとり」のない生活を送っていました。会社を経営しているため、仕事は忙しいあまりに、週に3日は徹夜していて、仕事を片づけていました。その上、土日は休みなしで働きました。

 忙しいあまりにストレスを抱えていました。また、一家の健康状態は最悪でした。夫婦喧嘩は絶えず、気が付くといつも子どもを怒鳴っていました。一番不思議なのは、今より掃除する時間が長いのにも関わらず、とにかく家は片付かない、これから先もこんな苦しい人生を送るのかと考えると、どんどん苦しくなっていきました。

 しかし、仕事関係でISO審査に立会ったのがきっかけで、「ISO流の片づけ方」を家に取り入れてみました。なんと家が劇的にキレイになっていったのです。週に3日の徹夜生活がなくなり、家族全員が健康になっていきました。夫婦喧嘩もウソなようになくなり、子どもを怒鳴ることもなくなりました。一番うれしいのは掃除が楽になったのに、家はいつもキレイのまま。友人から「お宅はモデルルームみたい」とも言われました。

 生活が楽しくなったこともあり、これは面白いと友人たちに「ISO流のお片づけ」を勧めてみたところ、次から次へと皆さんが健康になって生活が明るくなっていきました。いままで約20人ほどお手伝いをしました。皆様より「家事が楽になったよ」と嬉しいコメントを沢山いただきました。

 「ISO流のお片づけ方」はとってもシンプルでかつ簡単です。実践した方は「心のゆとり」を取り戻すことができます。

 自分自身の経験から、親側に「心のゆとり」がないと、弱い立場にある子どもたちにそのストレスをぶつけ、子どもたちは全身でそれを受けとめて抱え込んでいく。子どもたちは、ストレスを溜めに溜めて限界になったとき、事件を起こすのではないかと思うのです。
 
 また、家庭を会社に置き換えて考えると、新聞やマスコミが報道しているように「心の病 が30代に集中・・・年々深刻化」しています。そして、平成14年からの調査では、30代の心の病を持つ人が年々10%増えているのです。

 このような社会を変えることは、容易ではありませんが、自分の体験から「私にも何かできる」ことがあると信じています。

 このブログをきっかけに、「あなた」もお片づけ上手といわれて、生活にゆとりを取り戻すことができればと思います。


※注釈

・ISOとはなにか

 基本の管理の仕組みに対する規格であり、企業が顧客満足を実現するため、目標
を設定し達成する会社の仕組みを作るためのガイドラインです。

 家庭版ISOは、この考えを基に家庭に取り入れたものです。ちなみに今、日本で
はおよそ53,800社もの企業や組織がその規格を満たしているかどうかをチェック
する審査をパスして、ISO9001の認証を得ています。

 無駄を省いた上手な仕組みづくりが出来、人が上手に動けば、こんなにも素晴ら
しい結果を見出せるのです。