2008年04月14日
北帰行
白鳥の北帰行が始まった。 先頭の1羽を起点とした、見事なV字編隊飛行だ。 早朝、「クゥワ、クゥワ」と鳴きながら進路を北に向け 羽ばたいて行く。 ラムサール条約の登録湿地となっている、渡り鳥の 聖地「野付半島や風蓮湖」で越冬した群れが、今一斉 に飛び立っている。 風が変わったのだ。 ちょっと前まで、流氷がびっしり根室海峡・標津の前浜 に接岸していたが、7日から8日にかけた夜半に沖合に 離れ、潮流に乗って太平洋に流出していった。 風の勢力が北北東からようやく南南西に交代したのだ。 温暖化の影響で流氷の勢力が弱ったと思っていたら、 今年の流氷はしつこく沿岸にとどまった。昔のように。 お陰で、ホタテ漁や4年後の資源となるホタテ稚貝放流 に影響が出た。カレイや春鰊を獲る底建て網漁にも。 漁師は、早く風を変えてくれと言い続けていた。 春の風に交代して、標津の地域は動きが活発になった。 そんな姿を見下ろしながら、白鳥はシベリアに飛び立った。 白鳥は野付湾に自生する甘藻を食べて越冬する。 甘藻は、湾に注ぎ込む森のミネラルを食べて成長する。 流氷は、ホタテや鮭の成長に欠かせないプランクトンを 運んでくる。 永永と続いてきた自然の営みを、永遠とするための行動が 今に生きる私たちに、今求められている。 何げない季節の交代式に感じた。 11月には、冬の訪れを告げる白鳥がシベリアから戻って くることだろう。
- posted by shibetsu |
- 08:21 |
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